
ジャイブとは
The History Of Jive
1920年代、アメリカのニューオリンズで「ジャズ」という音楽が生まれます。ジャズは、古典的なヨーロッパの高度な音楽理論と、アフリカ系アメリカ人の独特なリズム感覚と音楽形式が融合して生まれました。この音楽が戦争から解放されたアメリカで流行し始めます。当時はジャズに合わせて「フォックストロット」がよく踊られていましたが、リズムに合わせて両膝をつけたまま足を交互に跳ね上げる「チャールストン」というダンスが生まれ、一世を風靡します。フォックストロットに比べチャールストンは非常に激しいダンスでしたが、パートナーの頭を飛び越えたりする更にアクロバティックなダンスが生まれます。それはちょうどリンドバーグが大西洋を横断したニュースから「リンドバーク(リンディ)が大西洋を飛び越える(ホップス)」にあやかって「リンディ・ホップ」という名のダンスになりました。1930年代になるとジャズは規模を拡大してビックバンドスタイルによるスイングジャズへと傾倒していきます。この複雑なリズムに合わせてリンディー・ホップはより細かく素早い動きに変わっていき「ジッターバグ」という名でそのダンスは親しまれるようになりました。1940年代に入り第二次世界大戦のときアメリカ兵によってジッターバグがヨーロッパに伝えられ、より洗練されたものになり「ジャイブ」と呼ばれるようになりました。
戦後、ダンスが解禁になった日本でもこのジッターバグが流行しました。ところがジッターバグという呼び名が外国語に不慣れな日本人に難しすぎたのか略語と言える「ジルバ」という名で一般化していくことになります(ジルバは和製英語)。
その後、このダンスは「ロックンロール」などの影響を受けより激しく無定形なものへと進んで行きます。一般のダンスとしては破廉恥で危険過ぎるとされ、ほとんどのダンスホールで禁止されます。しかしプロの教師たちの間では、これは拾う価値のあるダンスであり、社交ダンスとして取り入れたいと考えられていました。1960年代末にイギリス人ダンス教師「ウォルター・レアード」らが中心となって基礎を定型化し、現在見られるスタイルに整えられラテンアメリカン部門の5種目めの種目になりました。
音楽と代表曲
音楽の拍子記号は4/4です。各小節の2拍目と4拍目に強い打楽器のアクセントがあります。
基本のタイミングはQQの2歩とQaQ QaQとカウントする2つのジャイブシャッセから成る「QQ QaQ QaQ」です。
代表曲:『Jailhouse Rock』 『Hit The Road Jack』 『Mack The Knife』