
チャチャチャとは
The History Of Cha Cha Cha
Motion is Emotionと言われるようにラテンダンスでは音楽から受ける強い感情を表現しているのがひとつの特徴で「チャチャチャ」は男女が無邪気にじゃれあいながら駆け引きを楽しむような踊りです。
チャチャチャはキューバ生まれの音楽です。このカリブ海に位置するラテンアメリカの島は、多くの音楽と踊りを生み出しています。その全ては、アフリカから来た黒人がもたらした打楽器のリズムとスペイン人の弦楽器のメロディから成り立っています。タンゴに影響を与える「ハバネラ」、ルンバの原型の「ソン」、チャチャチャの原型となった「ダンソン」などがあります。同様に1940年代にルンバにジャズの要素を加えた「マンボ」がキューバの音楽家たちによって生み出されました。マンボの王様と言われるベレスプラード楽団の『マンボNo.5』などが有名です。
その後、キューバの作曲者兼ヴァイオリニストのエンリケ・ホリンによってチャチャチャが生み出されました。ホリンはスローなマンボを演奏しているとき、ダンサーの床を叩くようなステップの音から4拍目のシンコペーションを思いついたと言われています。歌謡曲にもなっている『チャチャチャは素晴らしい』は、1955年にホリンがチャチャチャの魅力を世界中に広め、大ヒットした曲です。ダイナミックでスピード感にあふれるマンボに比べ、チャチャチャは、ティンバレス(スネアドラムのような太鼓をふたつ横につなげた楽器)やグイロ(刻みを入れた部分をこすったり叩いたりする楽器)といった欠かせない打楽器の音色が陽気で気取らぬ楽しげな心地よい気持ちにしてくれます。
同様に、チャチャチャの踊りもマンボを発展させて構成されていきます。3ステップの踊りからシャッセなどを取り入れ5ステップの踊りと発展し、キューバンモーションが取り込まれます。1960年代初頭に競技会に取り入れられますが、当時はヨーロッパの誇り高き紳士、淑女にセクシーでコケティッシュなヒップアクションが受け入れられず、ヒップムーブメントを抑えたツンとすました踊りでした。その後、少しずつ現在のようなキューバンスタイルに変わっていくことになります。
音楽と代表曲
音楽の拍子記号は4/4で1小節は4拍から構成されます。基本のタイミングは4拍目を二つに分けて
1 2 3 4& とカウントしますが、ステップがカウント2から始まるフィガーが多いため
2 3 4&1 とカウントされることもあります。
代表曲:『Milagros Del Chachacha(チャチャチャは素晴らしい)』 『Smooth』 『I Like It Like That』